熱すぎず、ぬるすぎず、ちょうどいい湯加減

ってお風呂のお湯の話ではないんですが...

先日のあーちゃんの春休みの宿題に対しての進行度や、最近の
学習の様子を見て感じた事です。

前の記事にも書きましたが、最近のあーちゃんは社会的な面、
自己管理の面、そして(これが一番著しいのですが)学習面
において、目まぐるしい進歩を遂げているのが確認できます。

これはやはり、この2月から新しく通い始めた学校が、いかに
あらゆる面にてあーちゃんに適しているかと言う事を示している
のではないかと思います。

まだカリフォルニアに住んでいた頃、地元の小さな小学校に
通っていたあーちゃんは、授業中でもいつも集中力がなく、ぼ〜
として時には教室の床に寝っころがったり、クラス用のえんぴつ
の上についた消しゴムをがじがじかじりとってしまったり、先生
に許可なしで席を離れ、そわそわと教室内を歩き回ったりと周り
の者達に迷惑をかけるような行動をとったりして、学校からは
問題児扱いされたものでした。

「学ぶ事」自体は大好きだったあーちゃんですので、私達も学校側
もあーちゃんのこういった態度や行動には不思議に思ってました。

        
          いつも学年の始めは興奮してウキウキしてたんだけどね〜。
                 (3年生になって初めての日)


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その時、学校側はそういったあーちゃんの「問題行動」”自閉症”
に由来するものだといいった態度でしか対処していなかったのですが、
(まあ、確かにそこから来ていたものもありましたが)後にギフテッド
専門のサイコロジストに診てもらい、学校での学習カリキュラムが
あーちゃんに適してなくて、それらの問題行動は大半が授業に対して
”退屈さ””幻滅”から来ていると言われたのでした。

その後、学校側が”あーちゃんの能力、学習レベル”に合わせた
授業内容を取り組んでいってからというもの、そういった問題
行動もなくなり、あーちゃんの学習に対しての意欲も高まり、
学習面においても向上がみられるようになりました。

(尚、この学校にはギフテッドプログラムがなかったので、こう
いったある意味”特別カリキュラム”は特別教育の一環として、IEP
に組み込み、実施してもらいました。)


アメリカの教育方針のひとつとして参考にされているものの中に、
Zone of proximal development(発達の最近接領域)(以下
ZPDと省略)というロシアの心理学者ヴィゴツキー( Vygotsky)
が提案した概念があるのですが、これはまあ一言で言いますと、

”問題解決において、子どもが援助なしで達成できる知能の発達
レベル(現在の発達水準)と、大人(教師)の援助を得たり有能な
仲間との共同作業であれば達成できる知能の発達水準(援助を得
て達成できるレベル)との差、または”一人では解決できないが
援助を得ることによって達成可能な発達レベルの間の領域”


          
           Zone of proximal development(発達の最近接領域)

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と言う事で、何だかよくわかり難いのですが、この概念はよく教育上
での個人の学習レベル設定にも応用されている様で、あーちゃんが
以前行っていた学校で定期的に行われていたリーディングテストの
結果とそのゴール設定などにもこのコンセプトが見られたので、
その例を参考にしてみました。


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これはあーちゃんが3年生になったばかりに受けたSTAR Reading
というリーディングのレベルを測定するテストの結果ですが、当時の
あーちゃんの結果として、実際の学年(3年生)に対して、実質の
リーディングレベル(GE)8.3年生(中学2年)に相当するとでて
いて、(これには私としては”過大評価”のように思え、納得できな
かったのですが)そしてそこから判断されたZPD が4.5-8.3とでて
いるのが見られます。

これは基本的には当時のあーちゃんのリーディングレベルとして、
自分で1人で読んでいても問題のない、”コンフォートゾーン”
(快適ゾーン)のレベルが小学校の4年以下くらいで、先生や親
などの指導によって理解が深まり、習得するレベルが小学4年から
中学2年くらいのレベルのマテリアルという事になります。

要するに、自分だけで読めるレベルの本ばかり読んでいたのでは
リーディング力も向上しないので、自分にとってちょっとヘルプ
が必要だけども、ほどよいチャレンジを与えてくれる”ラーニング
ゾーン”
のレベルをターゲットとするようにという事なんでしょう。

そのレベルが当時のあーちゃんは”小学4.5から中学校2.3年レベル
の間という事でした。

(尚、このレベルはこのテストを作成しているRenaissance
Learning
という教育会社が設定したレベルですが。)

あと、ホントごくシンプルな例としては、今の時点で丸やら四角
やら三角といった簡単な形しか描けない子に、いきなり”犬の絵を
描きなさい”といっても無理な話で、まずその子が出来るレベル
(丸やら四角が描ける)から少し上のレベルをターゲットにし、
大人がヘルプや指示をしながら三角や丸をくっつけながら、簡単
な”家”の描き方を練習する、(このレベルがZPD)と言った感じ
でしょうか。

最終的にはこの子は”簡単な家”も自分だけで描けるようになり、
次のチャレンジ(レベル)に移行する事ができる。

子供のZPDを知る事により、その子にとって最も効率のよい学習
目標や指導法(難し過ぎず、簡単過ぎず)をうまく設定する事が
出来き、それにより子供のモチベーションや学習意欲も高まり、
精神的な面でも大いにポジティブな結果をもたらす事と思います。

           ZPDのもう一つの見方。 各層の学習者の精神面

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3層ある円の真ん中の「ラーニングゾーン」ZPD
(発達の最近接領域)であります。

この部分が”学習”にあたり、もっとも効果的に進歩をしていくゾーン
ですね。

円の一番中の部分の「コンフォートゾーン」は、既に自分が出来る事、
習得している事なのでそれらのタスクを行う時は楽々〜の快適ゾーン
ではありますが、いくら心地よいからといってそのゾーンにい続けて
いたのではそれから先何も学びませんし、又知識の渇望、学習意欲の
高いギフテッドの子達にとっては、このコンフォートゾーンにいる事
は、”何も学ぶ事が出来ない”ので、”boredom"(退屈)で精神的に
苦痛となり、様々な望ましくない態度や行動を起こしてしまう傾向
があるのです。

あーちゃんが以前の学校で見せていた「問題行動」は、ひとつは
学ぶ事が大好きなあーちゃんが、この「コンフォートゾーン」、正確
には、「ディスコンフォートゾーン」に閉じ込められてしまい、毎日
何も学べなかった為に生じた現象だったというわけです。

又、更にZPDであるラーニングゾーンを超えた、円の一番外の層の
部分に行きますと、今度は教師や親などのヘルプを得ても習得が
困難な域になり、(能力的、スキル的にまだ用意が出来ていない
段階)フラストレーションからおこるイライラや、不安感などと
いった精神的にマイナス面が生じてき、学習習得も効果的では
なくなるようです。

○とか△とかしか描けない子に、”マリオを描きなさい”といっても
イライラして癇癪起こしかねませんよね。

もちろん、あーちゃんは特殊な学習のニーズをもっていたので、一般
の学校にはどうしても無理があったのですが、幸いな事に現在行ってる
学校では、その学習レベル、カリキュラムや指導法などがピッタリと
マッチしていて、精神的にも安定し、全てにおいてどんどん吸収して
いってます。

この学校はあーちゃんにとってまさにこのZPDの域のレベルと
いう感じがします。

(熱過ぎず、(レベルが高過ぎず)ぬる過ぎず、(低過ぎず)丁度いい
湯加減(あーちゃんにぴったりのレベル)の学校という感じです!
あははっ〜!変な例えだ!)

            毎日宿題とかもやる気満々で頑張ってやってます!

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..で最近感じ始めたのは、以前からずっと目指していたデイビソン
アカデミー
に関して色々とリサーチしたり、実際入学アセスメント
を受けてみて思う事は、あーちゃんにとってこの学校は、あーちゃん
ZPD(発達の最近接領域)を超した層の学校という気がしてなりません。

(ミドルスクールの科目が最低でも高校のレベルというこの学校の
毎日の授業について行こうとするだけで、anxietyを伴いそうで、
こちらの方が不安になってしまいそうです。)

もちろんあーちゃんが能力的、スキル的にデイビソンのレベルに
準備万端というのであれば、私達も親として出来る限りのサポート
をして行きたいとは思ってますが。

毎日嬉しそうに現在の学校に通うあーちゃんを見ていると、あーちゃん
にとって一番いいチョイス(精神的にも学習的にも)をしてあげたいな
と思ってます。

(本人はデイビソンじゃなく、今の学校にずっとい続けていたい様子。)

まあ、この先どうなるかわからないので基本的には、

Let's wait and see.

という態度で見て行きたいと思っていますが、とりあえず最近の
あーちゃんのプログレスに、ふと色々と考えさせられたのでした。

ひぇ〜、何だかまとまりのない、042.gif長い〜記事になってしまいましたが、
最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございました〜!

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by mathkid | 2012-04-15 12:19 | 教育/学習

数学が大好きな14歳の2E kid(ASD&ギフテッド)あーちゃんの日記。 カリフォルニアからネバダに引っ越し新しい学校へ通い始めました。凸を伸ばし凹を支援の精神で頑張ってます。 目指すはMIT or Caltech!


by あーちゃん ママ
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