テンプル・グランディンの映画を観ました

先日、アメリカのケーブルテレビでテンプル・グランディン
の映画を観ました。

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自閉症に何らかのの関わりあいがある方々は、このテンプル・
グランディンという名前はもうお馴染みの事かと思いますが...

テンプル・グランディン(Temple Grandin, 1947年8月29日-)
は、ボストン生まれ、アメリカ合衆国の動物学者、非虐待的な
家畜施設の設計者。コロラド州立大学准教授。
自閉症を抱えながら社会的な成功を収めた人物として知られている。
(ウェキペディアより引用)

更に彼女は、「我、自閉症に生まれて」(Emergence:
Labeled Autistic)という自伝や、「自閉症の才能開発―
自閉症と天才をつなぐ環」
(Thinking in pictures )
といった自閉症に関しての本の著者としても知られています。

映画の専門的な批評はプロに任すとして、ここでは私の一個人
として感じた意見を述べてみたいと思います。

この映画を観てまず感じた事は、自閉症関連のドキュメンタリーや
映画を観た後よく感じがちなメランコリーな気分や、センチメンタル
な感情が残らなかったという事!

以前にもいくつか自閉症や、それに関わるドキュメンタリーや
映画を観て来ましたが、大抵の場合見終わった後、痛切な痛みを
感じたたり、そうでなくとも胸の上に重たい漬物石がどし~んと
のっているかの様な、何とも言えない圧迫感を伴った虚脱感っぽい
ものや絶望感を感じたりする事も少なくありませんでした。

そういう作品は、「エモーショナル」な部分に重点を置いた描写が
多いのでしょう。

私はどちらかというとあまりエモーショナルな方じゃないので、
そういったのは少し苦手です。

確かに、この映画の中にもエモーショナルなシーンは数々ありました。

テンプルの自閉症についての葛藤を語るテンプルの母親のシーン
など、観ていて胸が締めつけられる様な思いになりました。

(当時、自閉症は"感情的に冷たい母親”(refrigerator mom)
が原因だという風潮があった様なので、テンプルの母親もかなり
世間から非難の目をむけられたのでしょう。)

又、フィクション映画でよく観られるような「ドラマティックな
ハッピーエンド」も期待しないほうが良いかと思います。 

いかに社会的成功を収めたとは言え、テンプル・グランディンの
自閉症が消えてしまったわけではなく、他人から見れば、
「変わっている、普通じゃない」ところも未だに数多くあるだろうし、
センサリーや他の部分で日常生活を営むにあたって、毎日かなりの
努力も必要としていることも確かなようです。

でも、私が個人的にこの映画を観て思った事は、「自閉症と診断
された子供の限りない可能性を、リアリスティックに描写している」
という点でした。

4歳まで言葉がなく、癇癪もひどく、医者や専門家に施設行きを
勧められたほどの状態だったテンプルが、自分の能力を最大に
活かすことのできる分野で社会的な成功を収めることができた。 

この映画を観て、「人の持つ可能性」というものは本当に無限だ
という事を思い知らされました。

考えてみればあーちゃんも、3歳でカナータイプ+ボーダーライン
の知的障害の自閉症と診断された時は言葉どころか、「ば」とか
「ぶ」といった、赤ちゃんでさえも出せる音さえ出せなくて、
専門家に「話せるようになる見込みは薄い」とまで言われました。

又、癇癪も激しく、私の顔や手などあーちゃんから引っかかれた傷
でいっぱいだったほどです。
(今の優しい気性のあーちゃんからは想像できませんが!)

あーちゃんの診断後、私も「「自閉症の才能開発―自閉症と天才
をつなぐ環」を読み、(あーちゃんにもこういった秘めた可能性が
あるかも!)と希望に胸を膨らませ、彼女の本に勇気づけられたの
を憶えています。

この映画を観て、私が再度気がついた点というのは、こういった
テンプルの成し遂げた業績というのは、テンプルをあらゆる面で
支えてきた周りの人たちの努力なしでは語れないという事でした。

テンプルを信じ、施設に入れる事を拒否して彼女を支援してきた
母親を始め、テンプルのよき理解者で、彼女の可能性を見い出し、
知的や学業面において励まし続けた恩師など、個人にとって
ポジティブで有利なインパクトを与えてくれる人々が周りにいる、
という大切さを改めて痛感しました。

        映画のなかで。 テンプルと恩師である科学の教授。
       この教授との出会いは彼女の人生の大きな転機となりました。
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そう思うと、わが子にとって有利な環境や人材を見つけ出して
あげる、というのはその子の将来のサクセスの為に大変重要な
要因の一つではないかと思います。

私も経験がありますが、人との出会いというものはその人の運命を 
ガラ って変えてしまう事もあるんですよね~!

そして、もう一つこの映画の中で気がついたユニークな点と
いうのが、映画を観ている私達(一般の感覚の者)が、テンプル
の感覚の敏感さを同じ様な感覚で体験できるような映画の作り方
をしているという事でした。

例えば、扇風機のまわる音や、フォークやナイフなどの金具が
重なる音といったカフェテリアなどでの雑音などが普通以上に
強調されていて、映画の画面を観ている(聞いている)と、自分
自身がその感覚を実際体験している様な気分になってしまい、
私自身思わず耳を塞ぎたくなるような不快感を味わいました。

「感覚」というものは主観的なもので、それぞれの感覚など他人
がどういう風に感じとってるなどなかなか理解しにくいものです。

こういった映画撮影技術は、NTの人(神経定型)が感覚統合に
問題がある人達の感覚のプロセスを、少しなりともかい間みる
事ができ、なかなか面白い方法だなと思いました。

又、この映画のなかでは数々の映像やグラフ等も画面に現れ、
テンプル独自の「映像で考える」(Thinking in pictures)と
いう思考のプロセスを効果的に表現しているなと思いました。

この映画、とってもインスピレーションに溢れる映画でした。

皆さんも、機会があれば是非観てみてくださいね!

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by mathkid | 2010-08-15 12:12 | 自閉症/障碍

数学が大好きな14歳の2E kid(ASD&ギフテッド)あーちゃんの日記。 カリフォルニアからネバダに引っ越し新しい学校へ通い始めました。凸を伸ばし凹を支援の精神で頑張ってます。 目指すはMIT or Caltech!


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