聞こえるのに解らない?中枢性聴覚情報処理障害(APD)について

今でさえ言語優位、聴覚記憶に優れているあーちゃんなのですが、
自閉症の診断がでた当時の言語能力は、今とはかなり違っていました。

ABAセラピー開始直後、言語能力のベースライン(基準)を計るという
事で、言語聴覚士(Speech-Language Pathologist)による、
包括的な言語のエバルエーションを受けました。

その時点(3歳2ヶ月)のあーちゃんは完全のノンバーバルで、
はっきりいって、言葉をまったくしゃべらない子をどうやってテスト
するのだろうか?と思ったものでした。

喋る事は出来なかったけど、赤ちゃんの頃から私が言っている事は
ちゃんと理解していた様だったので、表出性言語(言葉を生み出し、
表現する能力-Expressive Language )は遅れているにしても、
受容性言語(聞いて理解する能力-Receptive Language
は年相応なんじゃないか?と少しながら期待していたのですが...

                         その結果は...
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実際年齢3歳2ヶ月にして、

Receptive(受容性)        16ヶ月~20ヶ月
Expressive (表現性)       12ヶ月

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表現性が12ヶ月の赤ちゃん並みというのは解りますが、受容性が
16~20ヶ月くらいのレベルしかない、というのを知ってとってもショックでした。

その時は「話す能力」の発達に遅れがあるだけでなく、「理解する能力」にも
遅れがあるという事が明らかになったのですが、言語の発達が全体的に著しく
遅れているという事以外は何も言われませんでした。

そして、ABAセラピー開始約一年後、定期的に受ける事になっていた知能検査
の結果、言語性IQが101と平均値まであがり、言語面において著しい
進歩を成し遂げました。

丁度同じ頃、言語面の進行を更に詳しく調べる為、またもや言語聴覚士
による言語検査も行われました。

その時の結果は、表現性(Expressive)が年相応(当時4歳2ヶ月)と言語性IQ
の数値とほぼ一致したのですが、受容性(Receptive)が3歳3ヶ月と約一年
発達が遅れているという事でした。

その時あーちゃんを検査した言語聴覚士の話では、数々のテストの結果、
どうやらあーちゃんは中枢性聴覚情報処理障害(Auditory Processing Disorder)
の疑いがある、という事でした。

この中枢性聴覚情報処理障害とは、音や人の言っている事などきちっと
聞こえているのですが、音の情報処理をする脳の回路がうまく働かない状態をいいます。
(耳自体の障害や耳から脳までの間の障害、あるいは知的な障害を除きます)

耳で聞いた情報を、なんらかの原因により脳の情報処理がスムーに行われず、
「聞こえているけど理解(情報処理)ができない」という状態になるのです。

インプットがうまく処理出来ていなければ、当然アウトプットにつながりません。

この中枢性聴覚情報処理障害という状態は診断がし難く、よくADD/ADHDや
アスペルガーと誤診をしてしまったりするケースも少なくないようですが、
こういった障害と合併して生じる場合もかなりみられるそうです。

原因については...
The causes of APD are unknown. There is anecdotal evidence
to suggest links to autistic spectrum disorder, dyslexia,
middle ear infections and lack of oxygen at birth,
among other conditions.(Wikipediaより引用)

はっきりとした原因はわからないようですが、逸話的な話では
自閉症、難読症、中耳炎、お産の時の酸欠(これまさにあーちゃん!)
等が関連しているらしいです。

中枢性聴覚情報処理障害の特徴としては

* 注意力が散漫。 口頭による情報を憶えるのが苦手である。
   視覚的な情報のほうが処理しやすい。

* 情報が複数の方法で与えられると集中力を失い、忘れやすい。

* 口頭で与えられた複数のステップを従うのが困難。
   (となりの部屋へ行って電機を消し、ハリーポッターの本を持ってきて。など)
   指示はひとつずつ聞かないと従えない。

* 聞く能力が劣っているように見える。 ゆっくりしゃべってもらう必要がある。

* 情報処理に時間が必要。

* 騒がしい場所を嫌う。

* 文章によるコミュニケーションを好む。

尚、聴覚的情報処理機能を向上させる手段はたくさんあります。

あーちゃんは当時週35~40時間のABAプログラムをしていたので、
正式なスピーチセラピーは受けていません。

でも、ABAのなかで、スピーチセラピストが使用するテクニックや
教材などを利用しながら(もちろんセラピー終わった後はママと一緒に...ふっふっ)
聴覚的言語向上の為のレッスンを続けていきました。

お馴染みSuper Duperより。
               Look Who's Listening (聴覚情報処理ゲーム)
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                          カードの例
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そしてこちらもお馴染みのFun deck Auditory Memory for Riddles
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こういった練習をゲーム感覚で続けていくと必ず効果はみえてきます!
脳の持つ柔軟さや偉大な可能性に驚異を感じられずにはいられません!

重度に言語発達が遅れていたあーちゃんですが、こういった日々の努力の末、
5歳2ヶ月の時のスピーチ検査では完全に受容性(Receptive)言語の遅れを
取り戻すまでに至ったのです。(スタンダードスコア121、95thパーセンタイル、
年齢等価6歳6ヶ月と追いつくどころか一年4ヶ月も追い越してしまいました!!!)

子供の能力を信じて、日々努力していく事がミラクル(私達は本当にそう感じました)
につながっていくのではないでしょうか。

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by mathkid | 2010-08-26 09:36 | 自閉症/障碍

数学が大好きな14歳の2E kid(ASD&ギフテッド)あーちゃんの日記。 カリフォルニアからネバダに引っ越し新しい学校へ通い始めました。凸を伸ばし凹を支援の精神で頑張ってます。 目指すはMIT or Caltech!


by あーちゃん ママ
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